2016-10-18 海と毒の話:3 フィクション お月様 お願いだから ちょっと黙ってて もう少し考える時間を頂戴 寝たふりをしていた あなたの指がわたしの唇に触れた 一周ぐるりと撫でて その後はじっと見つめるだけだった ねえ なんでそんな風に なんでもなかったみたいに 他の誰かと眠れるの 有線に吸い込まれていくわたしのなんでが 溶け込んだブラックコーヒー ミルクを入れたって苦いよ きっと